顧客が購買活動を行う際に、「この店、この商品だけは選ばない」と決定する要因のこと。

たとえば、ナショナルブランド商品であるにも関わらず、他店よりもかなり高い価格で売っている小売店、見るからに衛生状態の悪そうな飲食店、製造工程の手抜きが相次いで発覚しているメーカーなどは、顧客は最初から購買候補にすら選ばないでしょう。

言い換えれば、顧客はノックアウトファクターにならない水準を維持していることを絶対条件とした上で、その中から自分にとって最良と思えるKBF(Key Buying Factor)を備えている企業や商品を選ぶということになります。

企業はマーケティング活動によって、顧客ニーズに応じた最高の商品を届けることを理想としますが、それ以前の最低限のラインとして自社や自社商品がノックアウトファクターにならない水準を維持しているかを常にチェックして、危険領域に入ったら直ぐに改善する必要があります。