あらかじめ評価者(上司)と、被評価者との間で目標に関する合意を結び、それに対する達成度合いで評価をする方法。「management by objectives」の略。

期首にそれぞれの社員が上司とともに業務目標を設定し、期末の時点で達成度が評価され、その成果を次期の目標設定に生かすという一連の流れに沿って行なわれます。

全社の事業計画が固まった段階で、上司は自部門全体の目標を設定した上で、部下と面談し、その期の部下の達成すべき目標を決めていきます。ここで上司はあくまでアドバイスにとどめ、部下自身に目標を決めさせることが大切です。

また目標は担当している仕事、保有している能力、過去の実績などに照らして、個々の社員ごとに設定することが必要です。新入社員とベテラン社員では当然設定すべき目標は違います。

通常は複数の目標が設定されますので、それらを重要度に応じて評価される係数を変えていきます。

 

■目標管理設定の例(営業職の場合)

目標        係数

(1)受注額       30%

(2)新規顧客獲得数   30%

(3)既存顧客維持率   20%

(4)顧客満足度     20%

 

一年間の活動が終わったら、実際に当初立てた目標がどの程度達成できたかを部下に記入させ、上司と部下で面談します。

この際には達成率の数字そのものよりも、それぞれの評価項目がなぜうまくいったのか、いかなかったのかについて社員自身に考えさせることが非常に重要です。コーチングの手法を使って、その要因分析を手助けします。そしてその分析結果と一年間で成長した能力などを踏まえて、より適切な次年度の目標設定につなげていきます。またここでの評価結果は、今期の人事評価の業績考課などに実際に反映させます。