競合会社、異業種会社の優れた業務手法を研究し、自社の業務手法との違いを比較検討して、業務の問題点と改善の方向を明確にし、自社経営の革新につなげていくこと。簡単に言えば、成功企業の優れている部分を自社流にアレンジして取り込むということです。

ベンチマーキングは、たんなる「物真似」ではありません。優れた企業の手法を学ぶためには手法そのものだけではなく、「なぜその手法が採用できているのか」という点にまで踏み込んで考える必要があります。たとえば高い顧客満足度を獲得している企業については、

なぜそれが可能になっているのかまで分析します。

ベンチマーキングを進めるうちに、「あの会社(業界)だからできることであって、うちではできない」、「うちの会社は事情が特殊だから」と早々に諦めてしまうケースもあります。しかしベンチマーキングとはそもそも、自社内のこれまでのやり方だけでは解決が困難なことを、他社の知恵を借りて実現することです。最初はベンチマーキング先の施策が特別に見えて当然です。特に異業種企業のベンチマーキングからは自社の競合企業がまだ気づいていない「お宝」が得られる可能性もあります。自社の常識や発想とはかけ離れたところに、問題解決のヒントが眠っていることも多いのです。