ダイバーシティとは直訳すれば「多様性」であり、性別、国籍、年齢、価値観など様々な多様性を持った社員を活用して企業の持続的な発展につなげていく取り組みのことをダイバーシティマネジメントと呼びます。

ダイバーシティマネジメントでは、多様な人を受け入れ活用します。働く側からすれば雇用機会の増加、企業側からすれば採用基準の選択肢を広げることで、人材確保を容易にするというメリットがあります。

しかしながら、ダイバーシティマネジメントの本質は雇用の「量」を拡大することではなく、多様な価値観を持つ人が一緒に働くことで、これまで気づかなかったことに気づくという「質」の変革にあります。

たとえば従来は若手男性ばかり構成されていた商品開発チームに女性や高齢者を加えることで、新たな視点を持つことができ、従来品を遙かに凌ぐ画期的な新商品を開発できる可能性もあります。また国内のみで販売していた商品を海外に輸出する際には、当該国の外国人の意見を聞き、より受け入れやすい商品にアレンジすることも可能になります。

このように、ダイバーシティマネジメントは、たんなる雇用機会の増大に留まらず、企業戦略の進化に大きく貢献するのです。