相手の目標達成をサポートするためのコミュニケーション手法のひとつ。コーチングにおいては、「目標達成に向けた答えは相手自身の中にある」と考えます。相手が既に持っている能力、意欲、経験などを引き出して、相手自らが主体的に取り組むようにサポートすることがコーチングの主な目的です。「徹底した傾聴」、「適切な質問」、「相手への承認」を組み合わせて、相手の心を開き、やる気を高めた上で、相手自身に答えを導き出させます。

コーチングと対比される言葉にティーチングがあります。ティーチングとはティーチャーが自分の知識や技術などを生徒に教えることです。コーチングは双方向のコミュニケーションによって成立しますが、ティーチングではティーチャーから生徒への一方的なコミュニケーションとなります。またコーチングでは答えは常に相手の中にあると考えますが、ティーチングでは答えは常にティーチャーの側にあります。つまりコーチとティーチャーは役割や立場が全く違うのです。上司は部下に対しての指導方法を考える際には状況に応じてコーチングとティーチングを使い分ける必要があります。